職員が入居者を怪我させてしまった、虐待してしまった

介護中に職員が不注意で入居者に怪我をさせてしまう、そういったトラブルもよく起こります。特に高齢者は骨がもろくなっているので、ちょっとしたことで骨折してしまう可能性があります。入居者の怪我について職員に過失があるということになれば、事業主としても使用者責任や安全配慮義務違反を理由に損害賠償責任を負うことになります。そういった場合には裁判になってしまうことを回避する必要がありますし、裁判になってしまった場合には裁判への対応をする必要があります。

 

また、近時、職員による入居者の虐待の問題も増えています。厚生労働省の調査結果によれば、平成２７年において養介護施設従事者等による虐待のおそれを理由とする市町村への相談・通報は１６４０件あり、そのうち市町村によって虐待があったと認定されたのが４０８件でした。万が一施設において職員による入居者への虐待があった場合、事業主としては内部通報があったのであれば当該通報者への対応、虐待を受けた入居者やその家族への対応、虐待をした職員への対応、市町村への対応、マスコミへの対応、苦情解決制度の整備等といったことが問題となります。

 

適切なタイミングで適切な対応をすることでトラブルの防止やトラブルの影響を最小限にすることができます。紛争が深刻化する前に弁護士にご相談ください。